これまで誰が北朝鮮の未来を描いた?

少なくとも、アメリカと中国は完全に落第。

韓国も結局のところ、戦争をやめられないまま半生記以上経過してしまった。

結局のところ、北朝鮮は安倍首相の国連演説のとおり、周辺すべての国からの脅威となってしまった。大国に挟まれたまま、体制を維持するためにはそれしか方法がなかったのかもしれない。

が、そこに正義はない。

現在のアメリカのような武力による脅しも正義とは言わない。

中国のように手なづけて利用しようとすることにも、韓国のように中途半端な支援も問題解決にはなんの役にも立たなかった。北朝鮮から脱出してきた人たちの一部も「韓国は地獄だ」というほどの差別に遭ってきたこともあるようだ。

安倍首相の演説は「北朝鮮のもつ天然資源と、勤勉な人々がいるのなら、北朝鮮の明るい未来を描くことは可能だ」という意味の言葉で締めくくられている。

実はロシアも「北朝鮮を経済協力に巻き込め」という提案を出してきている。これには大変驚かされた。

そこから考えてみて、今、なんとか可能な北朝鮮の未来は、というと「保護国化から始める開国」しかないのではなかろうか、と思う。

かつて大日本帝国が朝鮮に対して行ったことの改良版である(決して植民地化ではない)。

ぶっちゃけ、どこの国も北朝鮮の保護を行おうとは言い出さないだろう。経済的にはとても重い負担だ。可能性のあるのは、韓国を名目上の主体として、周辺国すべてが監視する形での国の立て直しをやるなら、可能性はゼロではない。

軍の解体、武器の所持を禁止、もちろん、すべての原子力・核施設・ミサイル施設などは厳重に国際管理し、すべて捨て去ることは必要だろう。これは程度こそ違え、韓国にもやらせなければならない。

次に必要なのは徹底的な国民・人民の再教育。互いに敵視し、見下し、恨みあっていても未来は描けないことを心底叩き込む必要があると思う。

道路や鉄道などのインフラを整備し、自分たちのために真面目に働けばロシアや中国と日本をはじめとするアジア各国・アメリカの間の交通の要衝にもなる。当然、国民の収入も上がる。これまで軍事に使ってきた金が国民のために使える。

原資としては日本がかつて与えたものがある。韓国が北朝鮮の分も受け取ったアレだ。使ってしまったというなら日本が円借款を提供してもいい。ただし、利率は高く設定し、徹底した採りたて付き。

日本はその「国家再建」に投資することで多少なりとも儲かるだろう。

「敵をやっつけること」が正義な国にとっては「わるもの」がいなくなって困るかもしれないが、日本の知ったことではない。

ロシアは不凍港を欲しがるだろうが、軍事目的なら決して許してはならない。貿易港としてなら日本も利用できるが・・・それならロシアにやらせる必要はない。

中国はインフラだのなんだのをやらせろと言うだろうが、おから工事はさせないように管理したほうがいい。

朝鮮半島は「真面目に働けば十分に豊かになれる」場所に存在している。そういう国に育ってくれるのなら日本にとってもメリットがある。

もちろん、現実はもっと厳しいだろうし、思い通りの楽園になるなんてことは絶対に、ない。

だが、悪夢になることは誰にとってもデメリットだ。

・・・少しでも情勢が好転しますように。

■正恩氏、トランプ氏演説に反発「史上最高の超強硬措置」

(朝日新聞デジタル - 09月22日 07:11)